ダンビー工法(製管工法)
開削せず、スピーディーに中・大口径管きょを甦らせる、環境にやさしい工法。
地下埋設物が輻輳する道路での敷設替えは、交通の混乱や生活環境への影響、コスト等の問題もあって困難をきわめます。こうした問題を解決するために開発されたダンビー工法は、大口径管を開削することなく、スピーディーに甦らせる画期的な工法です。
特長
- 硬質塩化ビニル製の帯板(ストリップ)を既設管きょの内面にスパイラル状に巻き立て嵌合用部材(ジョイナー)を使って製管します。こうしてできたストリップ管と既設管きょとの空隙に充填材を注入することで、既設管きょと更生部材が一体となり強度アップを実現します。
- SFジョイナーを用いて更生された更生管は、レベル1地震動時の変位を吸収することが可能で、 レベル2地震動時にはSFジョイナーの中央溝部分が分割することで、更生管に発生した変位や屈曲を吸収し、水密性を確保します。
- ダンビー工法で更生した更生管の粗度係数は硬質塩化ビニル管と同レベル。さらに断面縮小を最小限に抑え、更生後の流量がアップします。
- 独自の嵌合構造とシール機能および充填材により、外水圧に対しては20mの地下水位に相当する0.2MPa、内水圧に対しては0.3MPa(安全性2)の水密性を有します。
- ストリップとジョイナーは、硬質塩化ビニル製で、JSWAS K-1「下水道用硬質塩化ビニル管」に定められている耐薬品性能の基準を満足しています。
ダンビー工法施工手順
① 洗浄工
高圧洗浄機により、施工区間の管きょ内の洗浄を行います。管きょ内に突起物や欠損、浸入水がある場合は、必要に応じて補修します。
② スペーサー取付工
充填材注入用のスペーサーを、アンカーボルトを使って施工区間の管きょの上部に取付けます。注入ホース牽引用ワイヤも、この時に通しておきます。
③ 製管工
ストリップをマンホールから既設管内に引き込んで、管きょ内にスパイラル状に巻き立て、これを製管機を使ってジョイナーで嵌合し、連続したストリップ管を形成します。
④ 充填材注入工
スペーサー内に充填材注入ホースを通しながら、既設管とストリップ管の隙間に段階的に充填材を注入します。