既設人孔耐震化工法は、専用の切削機により、マンホールの壁を管外周に沿って切削することで、マンホールと管の縁を切ります。切削した溝には土砂の流入を防止するバックアップ材、地下水の流入を防止するシーリング材を充填し、接続部の耐震化を行うものです。
また、インバート部には、吸収ゴムブロックを設置することで、地震時に管がマンホール内に突き出しても、管口が破損することを防止します。
適用管種 | 鉄筋コンクリート管、陶管、塩ビ管 |
---|---|
適用管径 | 呼び径250~700 |
耐震性能 | 最大屈曲角 1.0° 最大抜出し長さ 40mm |
※耐震性能は、(社)日本下水道協会「下水道施設の耐震対策指針と解説(1997年度版)」より基本性能を設定。
切削方式には、コアカット方式・ラインカット方式の2つの方式があり、本管の周辺部の状況により使い分けて施工します。
管の外周部をコアカッターで全周を同時に切削する方式で、既設人孔耐震化工法の主流となっている方式です。
2連のコアビットで管の外周部をライン状に連続削孔する方式で管内に光ファイバーケーブルが敷設されている場合にも対応できる工法です。
吸収ゴムブロックは、インバート復旧時にインバート部の管口に設置します。これにより、地震時に管渠が人孔内に突き出した場合にもその衝撃・突き出し量を吸収します。
下流管底から15cm程度壊す
切削状況(コアカット方式)
切削完了(コアカット方式)
バックアップ剤挿入(水膨張性ポリウレタンフォーム)
弾性シーリング材充填(一成分型ポリウレタンフォーム)
吸収ゴムブロックを本管管口に設置する